接遇を求められる場面が多い
なぜ接遇が求められるのか
介護の仕事は接遇が求められる場面も少なくありません。利用者の生活の質(QOL)を向上させるためには1人ひとりに尊厳と敬意を持って接することが大切だからですが、他にも様々な理由があります。
利用者やその家族との信頼関係を築く
利用者と接する際のマナーを守ることで、利用者やその家族と信頼関係を築きやすくなります。いくら高いスキルを持っていても、態度や言葉遣いが悪ければ利用者やその家族から不信感を持たれてしまうでしょう。介護を拒否されたり、事故につながったりするリスクが高まります。介護は信頼が第一なので、不信感を持たれないように接遇マナーが重要視されているのです。
利用者の尊厳を守る
日本国憲法第13条に「すべて国民は個人として尊重される」と記載されています。尊厳はすべての人間が生まれながらにして持っている権利であり、介護が必要になっても維持されなければなりません。そのため、介護士が誠意を持ち、接遇マナーを守って対応することが大切なのです。
職場の雰囲気改善
利用者やその家族だけでなく、スタッフ間でも接遇マナーを意識することでコミュニケーションがより円滑になり職場の雰囲気も良くなります。雰囲気が良ければお互いに協力しやすくなるため、利用者やその家族に質の高いサービスを提供できます。
他施設との差別化
利用者やその家族に施設を利用してもらうためにサービス内容や設備を充実させているところも少なくありません。しかし、実際に接するのは介護士です。働いているスタッフの人柄や態度も重要なポイントになるので、接遇マナーを充実させることでより多くの人に施設を利用してもらおうと差別化を図ることができます。
効率が良くなる
利用者やその家族、スタッフと信頼関係が築けるので、利用者も悩みを相談しやすくなり、適切なケアをタイムリーに提供できるようになります。また、家族やスタッフにお願いしたいことがある時も協力や理解が得られやすくなるため、業務の効率がアップします。
評価が高まる
接遇マナーは介護の基本です。身につけることで即戦力となれるでしょう。また、利用者やその家族、一緒に働くスタッフと信頼関係を築けるので人間関係も良好になります。仕事もしやすくなり、周囲からの評価も高まるでしょう。仕事に対して前向きになるのでスキルアップにも意欲的になります。
接遇マナーを身につけよう
では、どのように接遇マナーを身につければ良いのでしょうか。接遇マナーには「挨拶と声掛け」「言葉遣い」「表情と笑顔」「態度」「身だしなみ」の5原則があり、人間関係の構築や上質なサービスを提供するためにはどれも欠かせないものです。この5原則を守ることで接遇マナーを身につけることができます。